高齢の犬や猫に多い症状は?|漢方薬で自然治癒力を高める
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犬や猫も人間と同じように、高齢になるとさまざまな症状が見られるようになります。
しかし、その症状が老化現象によるものなのか病気によるものなのか、なかなか判断がつかずに病気の発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
そこで今回は高齢の犬や猫に多い症状や対処法などについてご紹介していきます。
■目次
1.高齢犬や高齢猫の年齢の基準
2.犬でよく見られる症状
3.猫でよく見られる症状
4.対処法や治療について
5.予防方法やご家庭での注意点
6.まとめ
高齢犬や高齢猫の年齢の基準
一般的には、犬も猫も7歳からを高齢期と呼びます。
しかし、犬や猫の7歳というのは人間でいうと44歳に相当するため、「高齢」と呼ぶにはまだ早い印象がありますよね。そのため、7〜10歳までを中高齢期、11歳(人間でいう60歳)以降を高齢期と呼ぶこともあります。
犬でよく見られる症状
高齢の犬では、病気がなくても以下のような老化現象が見られるようになります。
・食欲が落ちる
・寝ている時間が増える
・毛艶が悪くなる
・白髪が増える
・鼻先や肉球が乾燥する
・音に対する反応が鈍くなる
また、加齢とともに白内障や関節炎、歯周病、心臓病、肝臓病、腎臓病、腫瘍、認知症などに罹患するリスクが高くなります。
猫でよく見られる症状
高齢の猫も犬と同様の老化現象が見られるようになります。
また、加齢とともに慢性腎臓病や歯周病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、高血圧、認知症などに罹患するリスクが高くなります。
対処法や治療について
病気に罹患している場合は、原因にあった治療を行うことが大切です。
ただし、完治のために手術が必要であっても、高齢になると麻酔のリスクが高まるため、慎重に判断する必要があります。
老化現象が見られる場合は、犬や猫がなるべく快適に過ごせるような環境を整えてあげることが大切です。
例えば、食事は少ない量でしっかりと栄養をとれるよう年齢にあったフードを与える、毛づくろいの代わりにこまめにブラッシングやシャンプーなどを行って皮膚を清潔に保つなど、症状にあわせて工夫をしましょう。
また、当院では漢方薬を処方するケースも多くあります。というのも、漢方薬は自然治癒力を高めて体を元気にしてくれる働きがあるため、高齢犬・高齢猫の健康維持に一役買ってくれます。
病気がある場合には西洋医学と併用することで相乗効果が得られたり薬の量を減らしたりすることもできるため、病気の有無に関わらずおすすめの治療法です。
予防方法やご家庭での注意点
7歳を過ぎたら少なくとも1年に2回は定期健診を受けましょう。また、愛犬・愛猫のちょっとした変化を「もう高齢だから」と片付けずに、早めに動物病院を受診して病気を見逃さないよう努めましょう。
まとめ
犬も猫も高齢になると、さまざまな老化現象が現れます。しかし、病気にも罹りやすくなるため、高齢だからと症状が見過ごされやすい時期でもあります。そのため、愛犬・愛猫が1日でも元気に長生きできるよう定期的に健康診断を受け、いつもとなにか違う様子があれば病気を疑い、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
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