シニア期(高齢期)に起こる食事の変化|愛犬・愛猫の食生活は大丈夫?
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愛犬や愛猫がシニア期に入ると、身体の機能が徐々に低下し始めます。それに伴い、食事への興味が薄れ、以前のように元気に食べられなくなることも珍しくありません。食べる場所に自力で行けなくなることもあれば、食事を楽しむ様子が少なくなることもあります。
今回は、シニア期に起こりやすい食事の変化について、詳しく解説していきたいと思います。
■目次
1.高齢期に起こりやすい食事の変化
2.ごはんを食べなくなる原因
3.動物病院でできること
4.まとめ
高齢期に起こりやすい食事の変化
犬や猫は人間と比べて成長が早く、小型犬は10歳頃から、中型犬や大型犬は7歳頃からシニア期に入ると言われています。猫の場合も、10歳を迎えるとシニア期に入るとされています。
この時期になると、以下のような様々な変化が表れます。
・味の好みが変わり、以前好んで食べていたものを食べなくなる
・食べ残しが増えた
・食事の場所まで自力で行けなくなることがある
・食べる際にむせやすくなったり、嘔吐することが増えたりする
・食事量が減り、体重が減少する
・水を飲む回数が増える、あるいは減るなど、水分摂取のパターンに変化が見られる
・首を下げて食べるのが辛そうに見える
ごはんを食べなくなる原因
犬や猫も人間と同じく、年齢を重ねるにつれて、視覚や嗅覚、筋力、脳などの身体機能が衰えます。加えて、年を取ることで口腔内のトラブルや腫瘍などの病気が発生しやすくなり、体調を崩しやすくなることもあります。
そのため、シニア期になると以前よりもごはんを食べる量が減ってしまう傾向があります。
その他にも、シニア期は関節炎を起こしやすくなるため、痛みからごはんがある場所まで歩くのが億劫になり、ごはんを食べないこともあります。
さらに、シニア期はストレスに非常に敏感になるため、些細な変化や不安が食欲不振を引き起こすこともあります。
動物病院でできること
動物病院では、食事の内容や回数、食べている時の様子などを詳しく伺い、フードの切り替え方やカロリー計算、食欲を増進させる方法など、愛犬や愛猫に合わせた適切なアドバイスをさせていただいております。
シニア期の食事の変化は、老化によるものだけでなく、病気が原因の場合もあります。そのため、病気が疑われる場合には、必要に応じて血液検査やレントゲン検査、エコー検査などを行い、原因に応じた治療を行います。
当院では薬による治療だけでなく、動物たちの体への負担が少ない鍼灸治療や漢方治療、ホモトキシコロジーなどの東洋医学的な治療も行っております。
まとめ
愛犬・愛猫がシニア期を迎えると、食事に関する様々な変化が現れ始めます。しかし、「もう年だから仕方ない」と放っておくと、体重減少や体力低下を招き、体調不良へと繋がってしまう可能性があります。
中には病気が原因で食事の変化が表れているケースもあるため、「最近、ごはんをあまり食べないな…」と感じたら、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
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