犬や猫の元気がない?それって年のせい?|漢方や鍼灸で改善できるかも!
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愛犬や愛猫の様子がいつもと違い、元気がないと感じることはありませんか?
特に高齢の場合、「年齢のせいかな」と思って見過ごしてしまうこともあるかもしれません。もちろん、加齢は避けられないものですが、漢方や鍼灸といった中医学的治療を取り入れることで、愛犬や愛猫が再び元気を取り戻せる可能性があります。
今回は、犬や猫の元気がなくなる原因や、なぜ漢方や鍼灸がその改善に役立つのかについて解説します。
■目次
1.愛犬や愛猫が元気がないときに考えられる原因は?
2.動物病院で診てもらう重要性
3.まとめ
愛犬や愛猫が元気がないときに考えられる原因は?
言葉を話すことができない犬や猫たちは、体調が悪くても直接伝えることができません。そのため、以下のような行動の変化から、「なんとなく元気がない」と感じる飼い主様も多いようです。
・食欲が落ちている
・寝てばかりいる
・下痢や嘔吐をしている
・散歩に行くのを嫌がる(犬の場合)
・高い場所に登らなくなる(猫の場合)
また、激しい運動をしたあとや旅行、ペットホテル、トリミングから帰ってきた後に元気がない場合は、単に疲れている可能性も考えられます。高齢の犬や猫の場合、加齢が原因であることも少なくありません。
しかし、元気がない場合、以下のような原因が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。
・ストレス
・足腰の痛み(関節炎など)
・腹痛(胃腸炎や膵炎など)
・熱中症
・異物誤飲、中毒
・視覚障害(白内障や緑内障など)
その他にも、心臓病や呼吸器疾患、腎臓病など、さまざまな病気が原因で元気をなくすことがあります。それぞれの症状に合わせた適切な対応が必要ですので、気になることがあれば早めに獣医師に相談することをおすすめします。
動物病院で診てもらう重要性
「元気がない」という症状だけでは、その原因を正確に判断することは難しいものです。だからこそ、動物病院での検査が非常に大切です。
動物病院ではまず、問診を通して普段の様子や気になる点を詳しくお聞きし、次に視診や触診で体全体を確認します。これらの基本的な検査をもとに、ある程度原因を絞り込みますが、必要に応じてさらに詳しい検査を行うこともあります。
神経学的検査や血液検査、レントゲン、超音波、尿や糞便の検査などを通じて、より詳しい診断が可能となります。
また、当院では漢方や鍼灸といった中医学を積極的に取り入れており、中医学に基づいた診察も行っています。中医学では「四診」と呼ばれる診察法を用い、動物の状態をさまざまな角度から詳しく確認していきます。
<四診>
・望診:愛犬や愛猫の外見や動作を観察し、情報を集めます。
・聞診:聴覚や嗅覚を使って、動物の発声や息づかい、ニオイなどから情報を得ます。
・問診:飼い主様から普段の様子や気になる点を詳しく伺います。
・切診:直接動物の身体に触れ、体の状態を確認します。
このように、四診を通して集めた情報をもとに、愛犬や愛猫の体に不足しているものや、逆に過剰になっているものを見極めます。
そして、漢方や鍼灸を使って体のバランスを整えることで、再び元気を取り戻すことが期待できます。
<中医学と西洋医学の違い>
中医学と西洋医学の大きな違いの一つは、中医学では必ずしも明確な診断名が必要ない点です。例えば、西洋医学の検査で原因がはっきりしない場合や、病気になる手前の「未病」と呼ばれる状態でも治療を行うことができます。
特に高齢の動物では、「年のせいかな」と元気がない状態を見過ごしてしまうことが多いかもしれませんが、加齢による体調不良に対しても、鍼灸や漢方の力で元気を取り戻すことが可能です。
まとめ
高齢の愛犬や愛猫が元気をなくしているとき、「年のせいかな」と見過ごしたり、諦めたりするのではなく、まずは一度、検査を受けてみることが大切です。
もし西洋医学的な検査で大きな問題が見つからなかったとしても、中医学による治療を行うことで、さらに元気を取り戻し、ごはんを美味しく食べたり、自分の足で歩いたりする時間を長く保つことができるかもしれません。
ご自宅の愛犬や愛猫の様子に少しでも気になる点があれば、ぜひ動物病院での検査をおすすめします。
当院では、西洋医学に加え、漢方や鍼灸といった東洋医学も取り入れた統合医療を行っています。
動物一頭一頭の環境や食事、体質に合わせたオーダーメイドの漢方薬を処方し、愛犬や愛猫に合った治療を行います。このオーダーメイド治療こそ、漢方の強みです。
東洋医学は、単に痛みを感じたときに痛み止めを処方するのではなく、体質そのものを改善することを目指しています。そのため、ホルモンバランスの乱れや、原因がはっきりしない病気の予防にも有効です。
愛犬や愛猫の健康についてお悩みがある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
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