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「なんとなく元気がない」は未病のサイン?|病気になる前にできる予防ケアのすすめ

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愛犬や愛猫が「元気そうには見えるけれど、なんだかいつもと様子が違う」というお悩み相談を受けることがよくあります。しかし、検査をしても特に異常が見つからない場合、ひとまず様子を見ることが一般的ですが、これが実は「未病」のサインかもしれません。

 

そこで今回は、犬や猫の未病について詳しく解説していきます。

■目次
1.未病とは?
2.未病の管理の重要性
3.未病の症状
4.対処法や予防方法
5.まとめ

 

未病とは?

未病とは、東洋医学の概念から生まれた言葉で、まだ病気と診断されていないものの、病気になる兆しがある状態を指します。

 

西洋医学では、検査結果が基準値から外れている場合に「異常がある」と判断され、治療が必要になります。

一方で、東洋医学では「体のバランスがとれていること」を健康の基準とします。そのため、数値化された基準が存在せず、一人ひとりのバランスの乱れを「異常」と捉えるのです。

 

また、東洋医学の考え方では、明確な病名がつかない場合でも、元気がなかったり食欲が落ちていたりするような不調を見逃しません。体の不調を早い段階で整えることが、病気の予防や健康維持につながると考えられているため、未病の段階でも積極的に治療やケアを行います

 

このように、東洋医学の未病へのアプローチは、病気の進行を防ぎ、心身のバランスを整えることを重視する点が特徴です。

 

 

未病の管理の重要性

未病の管理とは、病気を未然に防ぐだけでなく、日常的に小さな変化に気づき、適切にケアするための第一歩です。

 

西洋医学では、主に病気が発症してから治療が行われます。そのため、検査で異常が見つからない場合には「ひとまず様子を見ましょう」と経過観察で済ませることも多いでしょう。しかし、未病の状態を後回しにしたり見過ごしたりすると、将来的に深刻な病気につながるリスクが高くなります。

 

だからこそ、未病の段階からケアを始めることがとても重要です。早めに体の不調に気づいて対応することで、病気の予防や進行を防ぐことができ、愛犬や愛猫の健康を長く維持することにつながります。

 

 

未病の症状

未病の症状は体質やライフスタイルによって異なりますが、次のような兆候が見られる場合は、体のバランスが崩れ始めている可能性があります。

 

・なんとなく元気がない

・散歩に行きたがらない

・疲れやすい

・食が細い

・便秘がち

・下痢をしやすい

・舌の色が淡い

・太り過ぎ

・痩せ気味

・目が充血している

 

これらの症状は一見すると「年齢のせい」や「一時的な体調不良」と思われがちですが、こうした変化が積み重なることで、将来的に病気につながる可能性があります。

「いつもと違うな」と感じる小さな変化を見逃さず、早めにケアを行うことが、健康維持の鍵となります。

 

 

対処法や予防方法

未病の段階で健康を維持するためには、ご家庭での「養生」と、獣医師による「治療」を組み合わせることが大切です。これにより、発病を防ぎ、犬や猫の心身のバランスを整えることができます。

 

<養生とは?>

養生とは、未病のうちに健康を取り戻すことを目指し、日常生活を見直すことで不調を予防・改善する方法です。次のような工夫を取り入れて、愛犬や愛猫が快適に過ごせる環境を整えましょう。

 

ストレスを減らす:静かな環境を整え、過度な刺激を避けることで心の負担を軽減します。

栄養バランスのとれた食事:適切な栄養を摂取できるよう、その子に合った食事を与えます。

適度な運動:無理のない範囲で散歩や遊びを取り入れ、心身の健康をサポートします。

 

<獣医師による治療>

未病に対する治療は、特に東洋医学が効果を発揮する分野です。病名がはっきりしない状態でも、東洋医学では「個々に合った治療」を行うことで、バランスを整えることを重視します。

 

漢方:体質に合わせた漢方薬を用いることで、自然治癒力を高め、体のバランスを整えます。

鍼灸:ツボを刺激することで血流を促し、心身の調子を整えます。痛みの緩和や免疫力の向上も期待できます。

 

これらの治療を未病のうちから取り入れることで、大きな病気を予防し、健康な日々をサポートします。

 

 

まとめ

未病の段階から「養生」や「治療」を取り入れることで、不調を改善し、病気の予防につなげることができます。なんとなく調子が悪い、元気がないといった症状がある場合は、病気と診断されるほどでなくても、ぜひ東洋医学的治療を取り入れてみてください

 

当院では、従来の西洋医学に加え、漢方や鍼灸など東洋医学の知見を取り入れた統合医療を行っています。

愛犬や愛猫の環境、食事、体質などに合わせた動物専用の漢方薬を処方し、個々の状態に応じたオーダーメイドの治療を行うことが可能で、これが漢方の大きな強みでもあります。

 

また、東洋医学は「痛み止めを使う」といった一時的な症状の抑制ではなく、体質そのものを整えることを目指します。そのため、ホルモンバランスの乱れや原因がはっきりしない不調の改善や病気の予防にも効果が期待できます。

 

愛犬や愛猫の健康についてお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。東洋医学と西洋医学の両方のアプローチで、大切な家族の健康をしっかりとサポートいたします。

 

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<参考>

これ1冊できちんとわかる 図解 東洋医学(マイナビ)

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